倍々トレード手法

「倍々トレード」は、一般的な倍々法を応用して、リスクを抑えた投資法です。

一般的な倍々法とは、負けたら掛け金を2倍にしていく戦法です。

例えば6回連続で負けて7回目で勝った場合は、1回目から掛け金は1・2・4・8・16・32・64となり合計掛け金は1+2+4+8+16+32+64で127になります。

7回目で勝って128を手にするので、結局1だけ儲けることになります。
そのため、お金が無尽蔵にあれば、 理論的には最終的には絶対に損をしません。

しかし、一般的な倍々法では、極めて高いリスクが伴います。
トレードをする上で、例え1%の失敗確率でも100回行えば理論上は、必ず発生する計算です。

そのため、倍々法でトレードする程、破産するようなロット数で最後に失敗する可能性があります。
そのため、FXに応用する「倍々トレード」は、必ずレバレッジ1倍の資金範囲内でトレードをします。

トレードルールA

  • レバレッジ1倍の資金以下を使用
  • 通貨ペア=全ての通貨ペアで可能
  • スプレッド=3.0pips以下推奨

「倍々法」と同じ様に最初のロット数が1単位だとします。
勝負に勝てばその次もまた1単位でエントリーします。
負ければ1単位→2単位→4単位→8単位→・・・と掛け金を倍にする方法を使用します。

1000通貨でエントリーをします。

決済数値は、100pips・75pips・50pips・その他から選択し、OCO決済注文で設定します。
利確と損切りの数値は、1:1に設定します。

エントリー後に利確した場合は、同じロット数で再エントリーをします。

損切りになった場合は、次のエントリーを倍のロット数でトレードします。

損切りが続くにつれて、1000通貨→2000通貨→4000通貨→8000通貨→・・・とレバレッジ1倍の資金に到達する手前までトレードをします。

レバレッジ1倍に到達する前に利確が出来れば、最初の掛け数である1000通貨に戻って始めます。

レバレッジ1倍の資金に到達した最後のエントリーでは、AUD/JPY又は、円をキャリーとした高金利通貨ペア=○○/JPYを使用し、買いでトレードをします。

その際に利益確定は、設定した数値通りに指値注文を入れます。
逆に損切りはしません。

高金利通貨ペアを使用することにより、長期保有になった時は、スワップ金利で為替損益をフラット化するのを待ちます。

*トレードルールは、100万円ほどの資金を想定して、1000通貨でのトレード方法として説明しています。トレード資金が豊富にある場合は、1万通貨を使用した「倍々トレード」が可能です。

トレード例

ここでは、USD/JPY=100円、AUD/JPY=80円、NZD/JPY=60円であった場合を例に上げて、説明します。

<例>トレード資金100万円 1ドル=100円 USD/JPY使用 決済数値50pips設定。

1000通貨→2000通貨→4000通貨とトレードをします。

レバレッジ1倍の資金に到達する手前で、最後にAUD/JPY・8000通貨で買いエントリーをします。
最後の買いでは、利益確定の+50pipsで指値注文を入れて、損切りはしません。
長期保有になった時は、スワップ金利で為替損益をフラット化するのを待ちます。

その後、保有ポジションが+50pips以上利益(スワップ金利含む)になれば決済します。

<例>トレード資金400万円 1ドル=100円 USD/JPY使用 決済数値50pips設定。

1000通貨→2000通貨→4000通貨→8000通貨→1.6万通貨とトレードをします。

レバレッジ1倍の資金に到達する手前で、最後にAUD/JPY・3.2万通貨で買いエントリーをします。
最後の買いでは、利益確定の+50pipsで指値注文を入れて、損切りはしません。
長期保有になった時は、スワップ金利で為替損益をフラット化するのを待ちます。

その後、保有ポジションが+50pips以上利益(スワップ金利含む)になれば決済します。

<例>トレード資金400万円 1ドル=100円 USD/JPY使用 決済数値50pips設定。

1万通貨→2万通貨とトレードをします。

レバレッジ1倍の資金に到達した時は、最後にAUD/JPY・4万通貨で買いエントリーをします。
最後の買いでは、利益確定の+50pipsで指値注文を入れて、損切りはしません。
長期保有になった時は、スワップ金利で為替損益をフラット化するのを待ちます。

その後、保有ポジションが+50pips以上利益(スワップ金利含む)になれば決済します。

<例>トレード資金100万円 1ドル=80円 AUD/JPY使用 決済数値100pips設定。

1000通貨→2000通貨→4000通貨とトレードをします。

レバレッジ1倍の資金に到達する手前で、最後にAUD/JPY・8000通貨で買いエントリーをします。
最後の買いでは、利益確定の+100pipsで指値注文を入れて、損切りはしません。
長期保有になった時は、スワップ金利で為替損益をフラット化するのを待ちます。

その後、保有ポジションが+100pips以上利益(スワップ金利含む)になれば決済します。

<例>トレード資金100万円 1ドル=60円 NZD/JPY使用 決済数値50pips設定。

1000通貨→2000通貨→4000通貨→8000通貨とトレードをします。

レバレッジ1倍の資金に到達する手前で、最後にNZD/JPY・1.6万通貨で買いエントリーをします。
最後にAUD/JPYを使用するのであれば、レバレッジ1倍の資金の範囲は8000通貨となり、最後のエントリーは8000通貨までとなります。
最後の買いでは、利益確定の+50pipsで指値注文を入れて、損切りはしません。
長期保有になった時は、スワップ金利で為替損益をフラット化するのを待ちます。

その後、保有ポジションが+50pips以上利益(スワップ金利含む)になれば決済します。

<例>トレード資金160万円 1ドル=80円 AUD/JPY使用 決済数値100pips設定。

1万通貨でトレードをします。

レバレッジ1倍の資金に到達した時は、最後にAUD/JPY・2万通貨で買いエントリーをします。
最後の買いでは、利益確定の+100pipsで指値注文を入れて、損切りはしません。
長期保有になった時は、スワップ金利で為替損益をフラット化するのを待ちます。

その後、保有ポジションが+100pips以上利益(スワップ金利含む)になれば決済します。

<One Point>

・「倍々トレード」で、トレードに際するエントリーは、各自の判断です。

エントリーは、各種トレードを組み合わせるなど工夫してお使い下さい。

・買い又は売り、どちらでもトレード可能です。
必ず、エントリー後に利益確定と損切り設定を行って下さい。

レバレッジ1倍の資金に到達した最後のエントリーでは、必ず高金利通貨を買いでエントリーします。

・1単位→2単位→4単位→8単位→・・・→レバレッジ1倍の資金を1セットと考えます。

そのため、1セットの途中で50pips、100pipsとバラバラに決済数値設定を変えないで下さい。トータルでの損益バランスが崩れます。

・資金が豊富にあり、レバレッジ1倍の範囲であれば1万通貨以上も使用出来ます。

その時は、1万通貨→2万通貨→4万通貨→8万通貨→・・・でトレードをします。

・1単位→2単位→4単位→8単位→・・・のトレード途中で通貨ペアを変えて問題ありません。

レバレッジ1倍の資金に到達した最後のエントリーでは、必ず高金利通貨を買いでエントリーします。

<Check Point>

・「倍々トレード」は、毎回大きく勝つことは出来ませんが、損失は理論上ありません。

最後のレバレッジ1倍の資金でのエントリーは、逆にレートが進んだ際は、長期保有することになりますので、必ずAUD/JPY又は、円をキャリーとした高金利通貨ペア=○○/JPYを使用し、買いでエントリーをします。

・1000通貨やデモトレードなどで有効性を確かめた上で、実際にトレードされることを推奨します。

倍々トレード

トレードルールB

トレードルールBは、基本的にAと同じです。
しかし、最後のレバレッジ1倍でのエントリーは、決済数値通りに利確と損切りをします。

仮に損切りになってしまった時は、次のエントリーも同じレバレッジ1倍のロット数でトレードをします。
その際は、AUD/JPY又は、円をキャリーとした高金利通貨ペア=○○/JPYを使用し、買いでエントリーをします。損切りはしません。

さらに、最終の決済利益数値を倍のpipsで指値注文をします。

<例>トレード資金100万円 1ドル=100円 AUD/JPY=80円 USD/JPY使用

決済数値50pips設定。

1000通貨→2000通貨→4000通貨→8000通貨とトレードをします。

8000通貨で損切りになった場合は、最後にAUD/JPY・8000通貨で買いエントリーをします。
最後の買いでは、倍の利益確定+100pipsで指値注文を入れて、損切りはしません。
長期保有になった時は、スワップ金利で為替損益をフラット化するのを待ちます。

その後、保有ポジションが+100pips以上利益(スワップ金利含む)になれば決済します。

<Check Point>

・トレードルールAに比べて、トレードルールBでは、さらにもう一度エントリーすることが出来ます。そのため、利益率は上がります。

しかし、最後のエントリーの決済数値が倍になります。そのため、長期保有は長くなる可能性があります。

・1000通貨やデモトレードなどで有効性を確かめた上で、実際にトレードされることを推奨します。

inserted by FC2 system