その他のマネジメント法
マネジメントシステムには、その他多くの方法があります。
FX で使えるマネジメントは、他にもありますので投資法をご紹介します。
但し、これから紹介するものは、リスクが高いものが多いため十分にご注意下さい。
なお、極端にリスクが高い投資法や配当が 倍以上でないと利益が出にくい投資法は除外してあります。
(ココモ法、モンテカルロ法、マーチンゲール法、その他)この様な投資法はFXで使わないようにして下さい。
「キャンセレーションシステム(ラビーシステム)」
このマネジメント法は、1回の勝ちではなく、何回か勝ちを積み重ねることによって、徐々に負けを取り戻していき、最後にはすべての負け分を取り返そうとする戦法です。掛け金の増加の仕方は緩やかになりますが、その分長期戦になります。
*数列の作成方法
任意に数列を作ります。例(1,2,3,4)後の数字は前の数字と同じか大きい数にします。→(1,2,3,4)はO.K.ですが、(1,3,4,2)はN.G.です。
隣同士の数字の差は、必ず右側の方を大きくします。→(1,1,2,4,7)はO.K.ですが、(1,5,6,7,7)はN.G.です。掛け額=数列の最初の数+数列の最後の数。例1+4=5
負けた場合は、掛けた数を数列の最後に追加します。例(1,2,3,4,5)
勝った場合は、数列の両端から(オッズ-1)個ずつ、合計2(オッズ-1)個の数字を消します。
数列が消滅すれば終了です。
なぜ、勝つごとに、数列の両端から(N-1)個ずつ、合計2(N-1)個の数字を消していくのでしょうか?
「キャンセレーションシステム」では、数列の両端の和を掛け金とします。
例えば、数列を(1,2,3,4)としますと、掛け金は1+4=5となります。
これを2倍のオッズで的中させれば、払い戻しは10です。
掛け金の5を除いて、5の利益が出ています。利益が出た5を使って、両端の1と4を消すことが出来るのです。
では、3倍の場合はどうでしょうか?
掛け金5で3倍のオッズですから、掛け金の5 を除いて、10の利益が出ています。
これで、両端の1と4と端から2番目の2と3の合計4つの数字を消すことが出来ます。
もしかしたら、「3倍以上のオッズに掛け、勝った場合に数列の左右両端から2個ずつを削る。という方法をご存知かもしれません。
一般にモンテカルロ法といわれるこの戦法は、実は「キャンセレーションシステム(ラビーシステム)」の一場面に過ぎなかったのです。
オッズが2倍の場合は、1 回の勝ちで数列が2つ消えますので、理論上1勝2敗(勝率約33%)を少し超えるペースでいけば、数列はすべて消えることになります。
オッズが3倍の場合は、1 回の勝ちで数列が4つ消えますので、理論上1勝4敗(勝率20%)を少し超えるペースでいけば、数列はすべて消えることになります。
オッズが4倍の場合は、1 回の勝ちで数列が6つ消えますので、理論上1勝6敗(勝率約14%)を少し超えるペースでいけば、数列はすべて消えることになります。
しかし、たとえばルーレットで赤が10回連続で出たなんてことはザラにあります。
安易に使用しますと、数列があっという間に膨らんで、修復不能な事態に陥ることになります。
やはりデッドラインを設けることは大切です。
「ダランベールシステム(ピラミッドシステム)」
1 単位から掛けを始め、勝ったら1 単位減らし、負けたら1 単位増やしていく戦法です。
掛ける数がゼロになれば終了です。
終了時にいくらかの利益が出ているはずです。
原則として2 倍のオッズでこの戦法を使います。
「キャンセレーションシステム」と同じで、1 回の勝ちではすべて回収出来ません。
掛け金の増大の仕方は緩やかになりますが、やはり長期戦になります。
「オスカーズグラインドシステム」
1単位から掛けを始め、勝ったら1 単位増やし、負けたら前の回と同じ単位を掛けていく戦法です。
シリーズで利益が出れば終了です。(プラスマイナスゼロでも終了させた方がよいでしょう)
原則として2倍のオッズでこの戦法を使います。
「ダランベールシステム」とは違って、勝ったときに掛け金額を増やすので、バンクロールが多いときに掛け額が増えることになります。
また、負け続けても1回あたりの掛け額は増えないので、精神的には「オスカーズグラインドシステム」の方が良いのかもしれません。
「ダランベールシステム」、「オスカーズグラインドシステム」ともに、ストリーク(一方に勝ちが偏ること)に強いマネーシステムです。
ただ、「オスカーズグラインドシステム」においても、負け続けると1 シリーズが長期化し、損失を取り戻すことは難しくなります。
あくまで経験上の話ですが、いったん負け始めると、負けが続く場合が多いように思います。
そこで、負けた場合に前回と同じ金額を掛けるのではなく、1単位減らすというようにオスカーズグラインドシステムを改良することが考えられます。
この場合、負け続けた場合には損失を計上して1シリーズを終えることになるかもしれませんが、前回と同じ金額を掛け続けて負け続ける場合に比べて損失は少なくなります。
「ウェスト・コースト・プログレッション」
「ウェスト・コースト・プログレッション」は、連勝するときの利益を最大にして、連敗するときの損失を最小にしようとする資金管理(マネー・マネジメント)方法の1つです。
分かりやすくするために、以下の条件で考えます。
- 「勝ち」と「負け」しかなく、確率は1/2ずつ
- 勝てば投資金額は倍
- 負ければ0
「ウェスト・コースト・プログレッション」の具体例を以下に示します。
「ウェスト・コースト・プログレッション」
投資回数 | 投資金額 | 保留金額 | 買った場合 | 負けた場合 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
分別利益 | 累計分別利益 | 次の手順 | 収支 | 次の手順 | |||
1 | 1 | - | - | - | 投資回数2 へ | -1 | 投資回数1 へ |
2 | 1 | 1 | - | - | 投資回数3 へ | 0 | |
3 | 3 | - | 3 | 3 | 投資回数4 へ | -1 | |
4 | 3 | - | 3 | 6 | 投資回数5 へ | +2 | |
5 | 3 | - | 3 | 9 | 投資回数6 へ | +5 | |
6 | 3 | - | 3 | 12 | 投資回数7 へ | +8 |
途中で負けても、最大損失額(自分の資金)は1回目の投資金額の1だけなので、損失を限定することが出来ます。
それに対して、3回目以降の利益の全額を分別して確保しています。